男鹿東中学校の校章男鹿市立男鹿東中学校

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校内研究

研究主題と取組の全体構想

研究主題

自己をみつめ,学ぶ喜びを実感する授業づくり
-「分かる・できる」がつながり深まる学びを通して-

目指す生徒の姿

【みつめる】自己をよりよく見つめ,見通しをもち,自ら学ぶ生徒
【かかわる】人や事物と関わって学ぶことのよさを実感し,協働で学びを深める生徒
【す す む】安定した前向きな感情をもち,よい行動を持続できる生徒

研究の仮説

本校生徒の課題として、考えを伝えるだけにとどまらない、互恵的な関わりを通した学び合いによる自己の学びの改善、学習に向かう意欲や計画性の向上が挙げられる。
そのため、今年度の最重要課題を【かかわる】とする。
課題解決に向けた取組の方向性は【自己有用感に裏付けられた自己効力感の育成】である。
問題解決的な学習過程を基本とし、指導過程の三つの場面において次のような手立てを講じることにより、それぞれの過程で資質・能力が育成され、学び合いや振り返りによって獲得した学ぶ喜びの蓄積により、自己効力感の醸成を図ることができるであろう。

実践事項

学習課題

目的
  1. 自己の能力、経験、既有知識・技能等と、本時の学習課題とを比較して見通しを立てさせる。
  2. 身に付けた資質・能力が様々な課題の対応に生かせることを実感できるよう、具体的な文脈や状況を含んだ課題を提示する。 
生徒に育つ資質・能力
  • 自己を認知する力=現在自分がもっている知識・技能、経験等の自覚
  • 洞察する力=見通し 

学び合い

目的
  1. 生徒個々が自分の考えや意見をもつために一人で学び、自己と対話する時間を確保する。
  2. 対話による互いの考えの交流を促し、不確かな知識・技能が洗練されたり統合されたりする学び合いを組織する。
  3. 学び合いにより広がったり深まったりした考えを基に、自分の考えを捉え直し再構成、再構築する場を設定する。
  4. 人や事物と関わって2の状況となることのよさを強調し意識させる。 
生徒に育つ資質・能力
  • 人や事物とよりよく関わる力(協調的な学び)
  • 思考力、判断力、表現力

振り返り

目的
  1. 学習の意味付け、価値付け、内面の変容や能力の向上の自覚を促す自己評価や相互評価を実施する。
  2. 1に基づく生徒の学びへの適切な評価を行う。 
生徒に育つ資質・能力
  • 省察する力=内面の変容や能力の向上の自覚、次の学びに向かう意欲
  • 自己有用感
  • 自己効力感 

共通実践事項

問題解決的な学習過程

  1. 自己の知識・能力の自覚(自己認知)
  2. 問題発見(問題把握)
  3. 問題解決
  4. 習熟・実践(実行)
  5. 振り返り(自己の変容の認識=省察)

自分との関わりを見つめ、見通しをもつ学習課題

  1. 生徒の疑問や気付き、振り返りを基にした学習課題の設定
  2. 経験したことを活用して考えることができる具体的で明確な学習課題の設定
  3. 学習課題との関わりから既有知識・技能、経験、自己の能力を自覚する場面の設定
  4. 学習課題との関わりから内面の変容や能力の向上を自覚したり、学びの意味付け、価値付けをしたり、次の学びへの課題を発見したりする(省察)場面の設定
  5. 学習の順序、解決や解答、方法、可能性(自己効力)、自己関与について、見通しをもつ場面の設定

関わりを通して自分の考えを捉え直す学び合い

  1. 自分の考えをもつ、考えを捉え直す、自力解決に取り組むなど、一人で考える時間の確保
  2. 考えの異なる他者と交流したり、事物と関わったりする場面の意図的な組織
  3. 知識及び技能を活用して、思考・判断・表現する学習展開の工夫
  4. 学び合いにおける活動の視点の明示
  5. 一人一人の状況を見取った、個に応じた自力解決への支援
  6. 学び合いから得られるよさについての継続的な強調と意識付け
  7. 学びや思考の過程が見える板書及び学習シートの工夫

自己の変容や成長の自覚を促し、学びがつながる振り返り

  1. 振り返りの観点を明示した自己評価や相互評価の実施
  2. 生徒の自己評価や相互評価に対する教師の評価の実施(指導と評価の一体化)
  3. 成長の自覚を後押しする具体的な学習状況を捉えた教師の価値付けや言葉掛け

研究を支える取組

研究授業及び全体研修会の実施

  1. 研究授業の実施と、それに関わる教科等横断的な視点も踏まえた指導案検討会及び授業研究会の実施
  2. 相互授業参観の機会の設定
  3. 主に共通実践事項についての各教科の実践紹介
  4. 主に学習習慣についての各学年部の実践や定着状況の確認
  5. 小・中連携の取組を通した児童生徒の実態把握と授業改善

教師のカウンセリング能力の向上

  1. 「話す」「聞く」「観る」力を発揮した定性的評価
  2. 生徒の生活及び学習状況に関する日常的な情報交換
  3. 机間指導や学習シートの確認による発言や記述からの学習状況の把握
  4. 生徒がよい行動を習慣化できるようにするための教科等による統一した指導

基礎的・基本的な学習内容の定着

  1. 計画的な基礎テストの実施による学習内容の指導と定着の確認
  2. 生徒の実態に応じた少人数指導及びティーム・ティーチングの効果的な活用
  3. 朝の活動、放課後、長期休業を活用した学習相談の実施

諸調査の活用

  1. 全国学力・学習状況調査結果の活用(今年度中止)
    自校採点、成果と課題の分析、指導方法の工夫改善
  2. 県学習状況調査結果の活用
    令和元年度の課題の重点的な指導、令和元年度の結果の分析と指導方法の改善
  3. 生徒アンケートの実施と分析、それに基づく研究の方向性の修正
  4. 各教科、分掌における取組状況の確認と評価検証、それに基づく改善策立案と実施

学習規律及び学習習慣の確立

  1. 生活記録ノート「若竹」を活用した「学習の約束」の徹底
  2. 委員会活動と連携した毎時間の学習評価と学習用具の管理の徹底
  3. 全校朝読書(昼読書)の実施
  4. 学年ごとの約束による家庭学習の習慣化を図る指導
  5. 毎時間の授業における共通フリップの活用

人間関係づくり,学習環境の整備

  1. 意図的な少人数グループの構成、座席配置等、ねらいに応じた学習形態の工夫
  2. 特別活動を主体とした異年齢の集団における関わりの機会の充実
  3. 家庭や地域、年齢や立場の異なる人等、他者と協働して取り組む学習の推進
  4. 掲示物、生徒の作品等の計画的な紹介、掲示

研究・研修計画

4月研究計画立案
教科等部会,学年部会(随時設定)
研究推進委員会(毎週設定)
定例職員会議(毎月設定)
校内研修会(随時設定)
学力向上フォーラムに関する諸会議(随時設定)
特別支援教育に関する研修会 
5月要請訪問指導案検討会①② 
6月特別支援教育セミナー
要請訪問(保健体育)
教科等訪問指導案検討会①②
教科等訪問(国語・理科・音楽) 
7月市教育委員会委員訪問
生徒アンケート①
諸調査の分析
8月各教科,分掌の評価検証①
県市連携に関する研修会
学力向上フォーラム公開授業指導案検討会① 
9月学力向上フォーラム公開授業指導案検討会②
中央教育事務所所長訪問 
11月学力向上フォーラム 
12月県学習状況調査
生徒アンケート② 
1月諸調査の分析
各教科,分掌の評価検証② 
2月今年度の成果と課題の確認及び研究集録作成
次年度の基本方針立案 

教科等横断的な取組の全体構想

最重要課題(かかわる)

教科

共通実践事項
  • 学習課題
  • 学び合い
  • 振り返り

道徳

重点内容項目
  • 希望と勇気,克己と強い意志(全学年)
  • 相互理解、寛容(1年)
  • 思いやり、感謝(2年)
  • よりよい学校生活、集団生活の充実(3年) 

総合的な学習の時間

指導の取組の重点
  • 育成したい資質・能力を明確に意識した単元計画の作成・生徒への提示
  • 実効性のあるプラン企画書の活用方法の例示
  • ルーブリック(評価基準)の生徒への提示による学びの方向性の明示

特別活動

指導の取組の重点
  • 課題解決的な学習過程を重視した学級活動の実践と学級経営の充実
  • 多様な他者との交流や対話を通して、協働することや社会貢献、他者の役に立つことの喜びを得られる活動の充実

その他の教育活動

生徒指導の取組の重点
  • 生徒指導の機能を生かした自己指導能力の育成及び生徒の居場所づくり及び絆づくりの取組の推進
  • ユニバーサルデザインの視点からの学級経営の推進
  • 他者との触れ合い、関わり合い、学び合いを通して、人と関わることの楽しさ、人の役に立つことへの喜びを見いだし、他者を思いやる心情を育む取組の推進
特別支援教育の取組の重点

学びのユニバーサルデザインの視点に基づいた多様な個人差への対応と継続的な支援

以上のような問題解決的な学習過程により、課題解決に向けた取組の方向性(自己有用感に裏付けられた自己効力感)の育成を行う

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